2020. 6. 20 Sat7. 18 Sat
シュウゴアーツ 六本木

アンジュ・ミケーレ, circle, 2020, oil on aluminum paper mounted on panel, 125x120cm

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アンジュ・ミケーレ, circle, 2020, oil on aluminum paper mounted on panel, 125x120cm

シュウゴアーツは6月20日(土)より、アンジュ・ミケーレ「イマジナリウム」展を開催いたします。
開廊時間を正午から午後6時までとし、お客様の安全を最優先に営業いたします。

展覧会について

ヴェネツィアで生まれ育ったアンジュ・ミケーレは、聴覚障害をもつ特別な身体と自意識のシェルターに護られた精神を拠りどころに、この苛烈な現実世界を凝視し、湧きあがる創作の声に従って、日々弛まず絵画を描いている。作家の心身と作品世界は分かちがたく、まさに「生の」表現である。明快でためらいのない筆使いで、目に映る自然の光景を短時間で一気に描ききる。*

住吉智恵

 

 

1989年生まれのアンジュ・ミケーレは現在京都を拠点に活動を続けています。幼少の頃よりアンジュの類い稀な想像力は目の前の光景を把握し、描く行為へと瞬時に転換します。その形象を掴み取る判断力とスピード感は近年ますます研ぎ澄まされ、確かな力となっています。あるがままの自己や表現を欲求しつつも観念の世界から放たれることの難しさは誰しもが感じることでしょう。しかしアンジュはあたかも光や風が草花の上に印をつけて通り過ぎるかのように、自然な行為として軽々とそれをやってのけます。

 

シュウゴアーツで初めての個展となる本展のタイトル「イマジナリウム」はアンジュが「Imagination(イマジネーション)」とラテン語の「-arium(場)」を繋げ合わせた造語です。想像力に導かれた場、創造が発生する場であるアンジュ・ミケーレの絵画は人間が先駆的に自由な存在であることを穏やかに表明しています。

 

3月に完成された「circle」は、近年アンジュが用いるアルミの紙の上に浮遊するようなやわらかな円が描かれています。それはぽっかりと開いたあらゆる時空間への入り口のようであり、人間世界を眺める別次元の惑星のようであり、ただそこに存ることの美しさをたたえます。今展では24点近くの新作を一挙に発表いたします。アンジュ・ミケーレのイマジナリウムに是非ご来場ください。

 

*住吉智恵「アンジュ・ミケーレ」『VOCA2020 現代美術の展望—新しい平面の作家たち』(上野の森美術館, 2020年, p.26)

企画:石井美奈子

ShugoArts

アンジュ・ミケーレ, circle, 2020, oil on aluminum paper mounted on panel, 125x120cm

ShugoArts

アンジュ・ミケーレ, wave, 2020, oil on aluminum paper mounted on panel, 60x60cm

ShugoArts

アンジュ・ミケーレ, floating organism, 2020, oil on Japanese paper mounted on panel, 65x65cm

All Photo by Yasushi Ichikawa

展覧会情報

アンジュ・ミケーレ「イマジナリウム」
会期

2020年6月20日(土) – -7月18日(土)

会場

シュウゴアーツ

開廊時間

火〜土曜 12:00−18:00 (日月祝休廊)

企画

石井美奈子

オープニングレセプションは開催いたしません

出版情報

アンジュ・ミケーレ新作品集『IMAGINARIUM』今夏発売予定
著者

アンジュ・ミケーレ

寄稿文

建畠晢

ブックデザイン

菊地敦己

体裁

B5 変形

発売日などの詳細は後日HPで発表いたします。

アンジュ・ミケーレ

関連展覧会

アンジュ・ミケーレ「光の国」
会期

2020年6月10日(水) – 7月14日(火)

会場

イセタンサローネ
(〒107-0052 東京都港区赤坂9丁目7番4号 東京ミッドタウン・ガレリア1F)

営業時間

6月14日(日)までは午前11時~午後7時
6月15日(月)以降は午前11時~午後8時

協力
シュウゴアーツ

アンジュ・ミケーレ初のイセタンサローネでの個展です。ぜひこちらも併せてご覧ください。

会期および営業時間は変更の可能性がございます。お出かけ前に必ずお問い合わせください。
Anju MICHELE | ShugoArts
アンジュ・ミケーレ
Anju MICHELE

1989年ヴェネツィア生まれ。京都在住。 西陣織の材料となる銀や金のアルミ蒸着紙を支持体に使用し、光の変化にうつりゆく絵画を発表している。「行為から描きはじめている」という身振りからはじまる制作は、形容し難い有機的で軽やかなかたちとして表れ、普段、私たちが目にしている現実とはことなる世界があることを教えてくれる。そして外の音が聞こえづらいアンジュの身体は、豊かな感覚を育み、自由で恐れのない筆使いを見せてくれる。

 

主な展覧会に「空円」シュウゴアーツ(東京、2024)、「光の中へ」代官⼭T-SITE(東京、2023)「イマジナリウム」シュウゴアーツ (東京、2020)、「VOCA2020」上野の森美術館(東京、2020)、「ヨコハマトリエンナーレ」横浜美術館 (横浜、2014)、「自由について」TRAUMARIS (東京、2011)、「愛の過現未」HIGURE17-15cas (東京、2009)、「Infanzia」CUBE GALLERY(ヴェネツィア、2005)