リー・キットによるエディション作品「Portfolio」シリーズの第三弾、「Portfolio Ⅲ」のオンライン予約受付を12月16日(火)より開始いたします。ご予約方法および詳細は、当日こちらのページにて公開いたします。
「Portfolio Ⅲ」について
人は激しい感情を抱いたとき、かえってその感情が“ミュート(抑制)”されることがあるとリーは言います。2023年に発表された「Portfolio」第二弾では、そうした“ミュート”されたような静けさが漂っていました。第三弾目として発表される今作は、この二年の間に制作された11点のイメージで構成されます。今作では、リーによって撮影・収集されたイメージに加えて、デジタルドローイングによるポートレイトのドローイングが収録されています。人が複雑な感情を抱えながらも、ユーモアや心の動きを取り戻そうとする兆しが感じられます。
2020年より、リー・キットとシュウゴアーツが協力し制作している「Portfolio」シリーズは、リーが日常の中で撮影・収集・描いたイメージをセレクトし、編集したエディション作品です。日頃聴いている音楽の歌詞や、日常にリフレインする言葉が重ねられることもあります。
「Portfolio III」は2025年12月13日よりシュウゴアーツにて開催される「いくつかの壊れた日々とゆび」展を構成する大事な要素ともなります。
LEE Kit, Portfolio, 2025
inkjet print on watercolor paper, sheet: 30x25cm each
a set of 11 prints
a loose sheet including caption, text and certificate by the artist
Ed. 30 + A.P. 5
Printed by Photographers’ Laboratory, Tokyo
Published by ShugoArts
1978年香港生まれ。台北を拠点に欧米アジア各地で展覧会に参加し国際的に活躍。プロジェクターによる光、映像、音、言葉やファウンド・オブジェなどのメディアを素材として用いながら制作される作品からは、常に絵画表現を先鋭的に拡張していこうとする意思が読み取れる。世界情勢に揺れ動いてきた都市、香港を出自にするリーは、同時代の社会や政治状況に問題意識を持って向き合っている。様々な土地の空気や感情を反映させたサイトスペシフィックな展示空間は、繊細な表現を通して観客に社会や他者との関係性を想起させる。
主な個展に「His gaze has turned in to disdain for those who are well-intentioned yet incapable. (A quiet day)」Fridericianum(カッセル、2025)、「息をのむような虚ろな視線」シュウゴアーツ(東京、2023)、「Iʼll take (A).,」Hong-gah Museum(台北、2023)、「Lovers on the Beach」West Den Haag(デン・ハーグ、2021-2022)、「(Screenshot)」シュウゴアーツ(東京、2020)、「Resonance of a sad smile」 Art Sonje Center(ソウル、2019)、「僕らはもっと繊細だった。」原美術館(東京、2018)、「I didn’t know that I was dead」OCAT Shenzhen(深圳、2018)、「Not untitled」シュウゴアーツ(東京、2017)、「A small sound in your head」S.M.A.K(ゲント、2016)、「Hold your breath, dance slowly」ウォーカーアートセンター(ミネアポリス、2016)、「The voice behind me」資生堂ギャラリー(東京、2015)、ヴェネチアビエンナーレ香港代表(ヴェニス、2013)など。















