展示写真:小野祐次, Caravaggio, Bacchino malato, 2004, gelatin silver print, 112.5cm×89.5cm, ed.12

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展示写真:小野祐次, Caravaggio, Bacchino malato, 2004, gelatin silver print, 112.5cm×89.5cm, ed.12

展覧会について

本展では手前と奥とで緩やかに区切られたギャラリースペースを活かし「写真」と「ペインティング・彫刻」の二部構成でシュウゴアーツのアーティストたちの作品を披露します。
ギャラリー前室では、 森村泰昌 、 小野祐次、 田口和奈、 米田知子の銀塩写真を中心に展示いたします。16世紀から18世紀の絵画を被写体に「視る」という行為に意識を向けさせ、光そのものを提示するかのような小野祐次 (b.1963)の作品は、シュウゴアーツで初めてのお披露目となります。
ギャラリー後室では、 千葉正也、 小林正人、 近藤亜樹、 リー・キット、 丸山直文のペインティング作品と 藤本由紀夫、 イケムラレイコ、 三嶋りつ惠、 戸谷成雄による立体作品など、大作、小品を織り交ぜて紹介いたします。

ShugoArts

小野祐次, Caravaggio, Bacchino malato,
2004, gelatin silver print, 112.5cm×89.5cm, ed.12

ShugoArts

森村泰昌, セルフポートレイト, 駒場のマリリン
1995/2008, gelatin silver print, 137x137cm, ed.7

ShugoArts

米田知子, トロツキーの眼鏡 – 未遂に終わった暗殺計画の際に燃やされた辞書を見る
2003, gelatin silver print, 120x120cm, ed.5

ShugoArts

千葉正也, Pork Park #5,
2016, oil on canvas, 130x162cm

ShugoArts

小林正人, 画題
1989-1990, paint, panel, 75×178.5cm

ShugoArts

リー・キット, The touch,
2014, Acrylic, emulsion paint, inkjet ink, pencil and correction ink on cardboard, projection
painting: 53x45x4cm projection: 204x151cm

ShugoArts

戸谷成雄, 天気輪
2012, Wood ashes, acrylic, 65x65x15cm

展覧会情報

シュウゴアーツショー
アーティスト

千葉正也、藤本由紀夫、イケムラレイコ、小林正人、近藤亜樹、リー・キット、丸山直文、三嶋りつ惠、森村泰昌、小野祐次、田口和奈、戸谷成雄、米田知子

会期

2018年2月10日(土) – 4月7日(土)

会場

シュウゴアーツ

開廊時間

火〜土曜 11:00−19:00 (日月祝休廊)

企画

石井美奈子

Masaya CHIBA | ShugoArts
千葉正也
Masaya CHIBA

1980年神奈川県生まれ。東京都在住。千葉の作品は、自作したモチーフを繰り返し用いたり、取り巻く環境や過去の出来事から採取したイメージをキャンバス上に再現したりと、自ら選んだ対象に何度でも立ち返り、能動的に関わるプロセスを経て描かれる。卓越した技術力はモチーフに混在する様々な素材感を描き分け、現実らしく描かれた事物、純粋虚構、リアルの世界が交差する独自の複雑な世界観を作り上げる。千葉芸術は古今東西の絵画芸術の様々な成果に対する誠実な継承と同時に、既存の現代芸術の枠組みを絵画というメディアを駆使して揺さぶる大胆不敵な表現である。

 

主な展覧会に「The 11th Asia Pacific Triennial of Contemporary Art」Queensland Art Gallery & Gallery of Modern Art(オーストラリア、2024)、「横の展覧会」シュウゴアーツ(東京、2023)、「千葉正也個展」東京オペラシティアートギャラリー(東京、2021)、「アッセンブリッジ名古屋」旧名古屋税関港寮(名古屋、2019)、「αM 2018『絵と、』vol.4 千葉正也」GalleryαM(東京、2018)、「宇宙英雄ペリーローダンと私の生活」Art Center Ongoing(東京、2018)、「MAM コレクション006:物質と境界」森美術館(東京、2017)、「思い出をどうするかについて、ライトボックス風間接照明、八つ裂き光輪、キスしたい気持ち、家族の物語、相模川ストーンバーガー、わすれてメデューサ、50m 先の要素などを用いて」シュウゴアーツ(東京、2017)、「ふぞろいなハーモニー」広島市現代美術館(広島、韓国、台北、2015-2016)、「六本木クロッシング」森美術館(東京、2013)など。

Yukio FUJIMOTO | ShugoArts
藤本由紀夫
Yukio FUJIMOTO

1950年名古屋市生まれ、大阪市在住。大阪芸術大学で電子音楽を学び、エレクトロニクスを利用したパフォーマンス、インスタレーションを行う。80年代半ばに発表したサウンド・オブジェを皮切りに、アーティストとして独自の方向性を展開する。2001年、2007年にベネチア・ビエンナーレへ出品。作品を通じて聴覚や視覚に働きかけ、鑑賞者の認識を揺さぶり、知覚を拡張させる体験を創出し続けている。

 

主な個展に「BLOOM’S BROOM」シュウゴアーツ(2024)、「キュレトリアル・スタディズ12:泉/Fountain 1917-2017, Case 2: He CHOSE it. キュレーション:藤本由紀夫」京都国立近代美術館(2017)、「The Tower of Time」アイコンギャラリー(バーミンガム、2009)、「+/-」国立国際美術館(大阪、2007)、「関係」和歌山県立近代美術館(2007)、「美術館の遠足 1/10 – 10/10」(1997~2006)など。主なコレクションに 東京都現代美術館(東京)、国⽴国際美術館(⼤阪)、⻄宮市⼤⾕記念美術館(兵庫)、広島市現代美術館(広島)、兵庫県立美術館(兵庫)、原美術館 ARC(群馬)など。

Leiko IKEMURA | ShugoArts
イケムラレイコ
Leiko IKEMURA

 三重県津市生まれ。1970年代にスペインに渡り、スイスを経て1980年代前半よりドイツを拠点に活動。1991–2015年ベルリン芸術大学教授。2014年より女子美術大学大学院客員教授。2019年芸術選奨文部科学大臣受賞。イケムラはペインティング、テラコッタ、ブロンズ、ガラス、写真、詩といった多様なメディアを用いて制作を続ける。絵画・彫刻ともに伝統的な素材を用い、高い精神性を含んだ作品が国内国外から高い評価を受けている。

 

主な個展 に「イケムラレイコ ― 機知にとんだ魔女たち」Georg Kolbe Museum(ベルリン、2023)、「イケムラレイコ うさぎの年」Museo de Arte de Zapopan (メキシコ、2023)、「限りなく透明な」シュウゴアーツ(東京、2022)、「Toward New Seas イケムラレイコ 新しい海へ」バーゼル美術館(スイス、2019)、「NordiskaAkvarellmuseetSkärhamn(スウェーデン、2019)、「土と星 Our Planet」国立新美術館(東京、2019)、「All About Girls and Tigers」ケルン市立東洋美術館(ドイツ、2015)、「PIOON」ヴァンジ彫刻庭園美術館(静岡、2014)、「うつりゆくもの」東京国立近代美術館 / 三重県立美術館(2011) など。

主なコレクションに国立国際美術館(大阪)、聖コロンバ教会ケルン大司教区美術館(ケルン、ドイツ)、東京国立近代美術館(東京)、東京都現代美術館(東京)、バーゼル美術館(バーゼル、スイス)、ポーラ美術館(神奈川)、ポンピドゥー・センター(パリ、フランス)他多数 。

Masato KOBAYASHI | ShugoArts
小林正人
Masato KOBAYASHI

1957年東京生まれ。1996年サンパウロビエンナーレ日本代表。1997年ヤン・フート氏に招かれ渡欧、以降ベルギー・ゲント市を拠点に各地で現地制作を行う。2006年に帰国、福山市・鞆の浦を拠点に活動。2017–2023年東京藝術大学教授。「存在することで少しも失墜しない絵画」を目指し、カンヴァスの布地を片手で支えながら擦り込むようにして色を載せ、同時に木枠に張りながら絵画を立ち上げていくという独自の手法を編み出した。 その状況でしか生まれ得ない作品形態と独自の明るさをもつ絵画を生み出し続けている。

 

主な個展に「自由について」シュウゴアーツ(東京、2023)、「この星の家族」シュウゴアーツ(東京、2021)、「画家とモデル」シュウゴアーツ(東京、2019)、「ART TODAY 2012 弁明の絵画と小林正人」セゾン現代美術館(長野、2012)、「この星の絵の具」高梁市成羽美術館(岡山、2009)、「STARRY PAINT」テンスタコンストハーレ(スウェーデン、2004)、「A Son of Painting」S.M.A.K(ゲント、2001)、「小林正人展」宮城県美術館(宮城、2000)など。主な著作に『小林正人 MK』(HeHe、2024)、『この星の絵の具[中]ダーフハース通り52』(アートダイバー、2020)、『この星の絵の具[上]⼀橋⼤学の⽊の下で』(アートダイバー、2018)。主なコレクションに、いわき市立美術館(福島)、ヴァンジ彫刻庭園美術館(静岡)、宇都宮美術館(栃木)、S.M.A.K. /ゲント市⽴現代美術館(ゲント)、東京国⽴近代美術館(東京)、東京都現代美術館(東京)、宮城県美術館(宮城)など。

Aki KONDO | ShugoArts
近藤亜樹
Aki KONDO

1987年、北海道生まれ。山形県在住。近藤は力強い色彩と躍動感あふれる筆致であらゆる生命への希望や慈しみを描き続ける。「描くことは生きること」という近藤にとって、制作とは自らが見たい世界を描き出し、描くことで自己を認識するプロセスでもある。その創作はキャンバスやパネルにとどまらず、立体物や壁、天井といった空間全体にも自在に広がる。また、約14,000カットに及ぶ油彩アニメーションと実写を融合させた短編映画『HIKARI』では、脚本・監督・制作を手がけるなど、様々な表現活動で才能を発揮している。

 

主な展覧会に「近藤亜樹:我が身をさいて、みた世界は」水戸芸術館(茨城、2025)、「わたしはあなたに会いたかった」シュウゴアーツ(東京、2023)、国際芸術祭「あいち2022」(愛知、2022)、「星、光る」山形美術館(山形、2021)、作品集刊行記念展「ここにあるしあわせ」シュウゴアーツ/ フィリップス 東京/ 現代芸術振興財団(東京、2021)、「高松市美術館コレクション+ 身体とムービング」高松市美術館(香川、2020)、「心に花を」シュウゴアーツオンラインショー(2020)、「あの日を待つ 明日を待つ 今日」シュウゴアーツ(東京、2018)、「絵画の現在」府中市美術館(東京、2018)、「HIKARI」大和日英基金 大和ジャパンハウス(ロンドン、2016)、「HIKARI」シュウゴアーツ(東京、2015)、「近藤亜樹の生態」実家 JIKKA(東京、2013)、「PHANTOMS OF ASIA: Contemporary Awakens the Past」Asian Art Museum (サンフランシスコ、2012)など。2022年VOCA奨励賞受賞。

LEE Kit | ShugoArts
リー・キット
LEE Kit

1978年香港生まれ。台北を拠点に欧米アジア各地で滞在制作を行い活躍。プロジェクターによる光、映像、音、言葉やファウンド・オブジェなどのメディアを素材として用いながら制作される作品からは、常に絵画表現を先鋭的に拡張していこうとする意思が読み取れる。世界情勢に揺れ動いてきた都市、香港を出自にするリーは、同時代の社会や政治状況に問題意識を持って向き合っている。様々な土地の空気や感情を反映させたサイトスペシフィックな展示空間は、繊細な表現を通して観客に社会や他者との関係性を想起させる。

 

主な個展に「息をのむような虚ろな視線」シュウゴアーツ(東京、2023)、「Iʼll take (A).,」Hong-gah Museum(台北、2023)、「Lovers on the Beach」West Den Haag(デン・ハーグ、2021-2022)、「(Screenshot)」シュウゴアーツ(東京、2020)、「Resonance of a sad smile」 Art Sonje Center(ソウル、2019)、「僕らはもっと繊細だった。」原美術館(東京、2018)、「The Enormous Space」OCAT Shenzhen(深圳、2018)、「Not untitled」シュウゴアーツ(東京、2017)、「A small sound in your head」S.M.A.K(ゲント、2016)、「Hold your breath, dance slowly」ウォーカーアートセンター(ミネアポリス、2016)、「The voice behind me」資生堂ギャラリー(東京、2015)、ヴェネチアビエンナーレ香港代表(ヴェニス、2013)など。

Naofumi MARUYAMA | ShugoArts
丸山直文
Naofumi MARUYAMA

1964年新潟県生まれ、東京都在住。1990年代以降の日本の重要なペインターの一人として第一線で活躍を続ける。水を含んだ綿布にアクリル絵具を染み込ませて描くステイニング技法を用いた丸山の作品は、モチーフが柔らかく融解して時間も場所も判然とせず、具象でありながら抽象であり、主体/客体の境界も取り払われて、絵画と渾然一体となる境地へと見るものを誘う。丸山のこうした絵画表現は極めて理論的かつ誠実に、「絵画の内部にしか発生しない空間の可能性」の探究と実践によって作り出されている。2008年芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。武蔵野美術大学造形学部油絵学科特任教授。

 

主な展覧会に「HIRAKU Project Vol.14 丸山直文 水を蹴る―仙石原―」ポーラ美術館(神奈川、2023)、「水を蹴る」シュウゴアーツ(東京、2022)、「ラスコーと天気」シュウゴアーツ(東京、2018)、「流」ウソンギャラリー(大邱、2017)、「GROUND2 絵画を語る−⾒⽅を語る」武蔵野美術⼤学美術館図書館 (東京、2016)、「ニイガタ・クリエーション」(新潟、2014)、「浮舟」豊⽥市美術館 (愛知、2011)、「透明な足」シュウゴアーツ(東京、2010)、「丸山直文–後ろの正面」目黒区美術館 (東京、2008)、「ポートレート・セッション」広島市現代美術館(広島、2007)、「秘すれば花」森美術館(東京、2005)、「ハピネス:アートにみる幸福」森美術館(東京、2003)、「台北ビエンナーレ」台北私立美術館(台北、2002)、「MOTアニュアル」東京都現代美術館(東京、1999)、「第8回インドトリエンナーレ」(ニューデリー、1994)、佐谷画廊個展(東京、1992)など。

Ritsue MISHIMA | ShugoArts
三嶋りつ惠
Ritsue MISHIMA

1962年京都生まれ、1989年からヴェネツィアに移住、2011年より京都にも住まいを構え、二拠点を往復する生活を送る。ムラーノ島のガラス職人とのコラボレーションにより、ヴェネツィアン・ガラスの透明度や粘度を活かした、周囲に溶け込みながら光の輪郭を描き出す無色のガラス作品を制作する。空気や光を取り込んでその場のエネルギーを表現する作品は公共空間でのアートワークとしても評価が高く、近年では美術のみならず建築やファッション、デザインとジャンルを横断した活躍が続いている。2022年にヴェネツィア・国立アカデミア美術館で開催した個展「RITSUE MISHIMA ‒ GLASS WORKS」でThe Italian Glass Weeks ヴェネツィア部門の「最優秀プロジェクト賞・Fondazione di Venezia Award」を受賞。同年にBVLGARI AVRORA AWARDS 受賞。

 

主な個展に「祈りのかたち」シュウゴアーツ(東京、2023)、「RITSUE MISHIMA ‒ GLASS WORKS」国立アカデミア美術館(ヴェネツィア、2022)、「光の場」シュウゴアーツ(東京、2019-2020)、「IN GRIMANI」国立パラッツォ・グリマーニ美術館 (ヴェネツィア、2013)、 「あるべきようわ」資生堂ギャラリー (東京、2011)、「Frozen Garden / Fruits of Fire」ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン 美術館 (ロッテルダム、2010) 。
主なグループ展に「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」東京都庭園美術館(東京、2024)、「アジア回廊 現代美術展」二条城 (京都、2017)、「ヨコハマトリエンナーレ2014」横浜美術館(神奈川、2014)、「第 53 回ヴェネツィアビエンナーレ 」ヴェネツィア館 (ヴェネツィア、2009)など。

MORIMURA Yasumasa | ShugoArts
森村泰昌
MORIMURA Yasumasa

1951年、大阪府大阪市生まれ。大阪市在住。1985年に初めてのセルフポートレイトの作品《肖像/ゴッホ》を発表する。それ以降、「わたし」という一貫したテーマを持ち、様々な題材で「なにものかに扮するセルフポートレイトにまつわる作品発表し続けている。制作はモチーフとなる人物/作品について、念密なリサーチとジオラマ、スタジオセットの作成、コスチュームやメイクなどの創作過程を通じ、独自の視点から対象に迫る2018 年にはアーカイブや自主企画展示を見ることができるM@M(モリムラ@ミューシジアム)を設立

 

主な展覧会にYasumasa Morimura and Cindy Sherman: Masquerade」M+(香港、2024)、「森村泰昌:ワタシの迷宮劇場」京都市京セラ美術館 東⼭キューブ(京都、2022)、「M式「海の幸」—森村泰昌 ワタシガタリの神話」アーティゾン美術館(東京、2021)、「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020––さまよえるニッポンの私」原美術館(東京、2020)、「Yasumasa Morimura. The history of the self-portrait」プーシキン美術館(モスクワ、2017)、「森村泰昌:自画像の美術史―「私」と「わたし」が出会うとき」国立国際美術館(大阪、2016)、「LAS MENINAS RENACEN DE NOCHE 森村泰昌展 ベラスケス頌:侍女たちは夜に甦る」資生堂ギャラリー(東京、2013)、「なにものかへのレクイエム—戦場の頂上の芸術」東京都写真美術館(東京)/豊田市美術館(愛知)/広島市現代美術館(広島)/兵庫県立美術館(兵庫)2010-2011 巡回 など。主な著作に『自画像のくえ』(光文社新書)、『美しいってなんだろう?美術のすすめ』(理論社)、『美術の解剖学講義』(ちくま学芸文庫)、『芸術家Mのできるまで』(筑摩書房) など。主なコレクションに 原美術館(東京)、金沢21世紀美術館(石川)、国立国際美術館(大阪)、京都国立近代美術館(京都)、東京都写真美術館(東京)、東京都現代美術館(東京)、Art Gallery of New South Wales (Sydney, Australia) 、Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía (Madrid, Spain), Museum of Modern Art (New York, USA)、San Francisco Museum of Modern Art (San Francisco, USA)、Whitney Museum of American Art (New York, USA) など。

Yuji ONO | ShugoArts
小野祐次
Yuji ONO

1963年福岡県生まれ。1986年に大阪芸術大学芸術学部写真学科を卒業後渡仏、今日までパリを拠点にする。美術館に注ぎ込む自然光や微かな明るさの元で西洋絵画を写し出し、絵画と写真の関係性を再提起する「タブロー」シリーズ、人工光を受けて放出するシャンデリアを媒体に光の集合体を写し取る「ルミネソンス」シリーズを核として、写真というメディアの根幹を成す「光」の表現を探求し続けている。

 

主な個展に「Vice Versa – Les Tableaux 逆も真なり – 絵画頌」シュウゴアーツ (2018)、パリ市立写真美術館(2006)、グループ展に「光と影展」東京都写真美術館(2006)など。作品はパリ国立図書館、カルナヴァレ美術館、ヒューストン現代美術館、パリ市立ヨーロッパ写真美術館、フランソワ・ピノー現代美術コレクション、アライア・コレクション、上海美術館、東京都写真美術館に所蔵されている。

田口和奈
Kazuna TAGUCHI
Shigeo TOYA | ShugoArts
戸谷成雄
Shigeo TOYA

1947年長野県生まれ。埼玉県在住。ポスト・ミニマリズムやもの派といった潮流の中で解体された彫刻の再構築を試みて、1970年代より一貫して人間の存在認識に通じる彫刻の原理とその構造を追求し、作品制作による実践によってその本質と可能性を提示し続けてきた。洞窟絵画、ギリシア・ローマ彫刻から現代に至る古今東西の芸術史観を自由に往来し、類い稀な彫刻論に裏付けされた作品群により、日本、アジア、パシフィックを代表する彫刻の第一人者と目されて久しい。2004年芸術推奨文化科学大臣賞、2009年紫綬褒章受章。武蔵野美術大学彫刻科名誉教授。

 

主な展覧会に「戸谷成雄 彫刻」長野県立美術館(長野、2022-2023)、埼玉県立近代美術館(埼玉、2023)、「視線体:散から連 連から積」シュウゴアーツ(東京、2022)、「⼾⾕成雄 森―湖:再⽣と記憶」市原湖畔美術館(千葉、2021)、「視線体」シュウゴアーツ(東京、2019)、「戸谷成雄─現れる彫刻」武蔵野美術大学 美術館・図書館(東京、2017)、「洞穴の記憶」ヴァンジ彫刻庭園美術館(静岡、2011-2012)、「戸谷成雄 森の襞の行方」愛知県立美術館(愛知、2003)、光州ビエンナーレ<アジア賞受賞>(光州、2000)、「視線の森」広島市現代美術館(広島、1995)、「<山–森–村> 戸谷成雄」町立久万美術館(愛媛、1994)、「第1回アジア・パシフィックトリエンナーレ」クイーンズランド・アートギャラリー(ブリスベン、1993)、「第43回ヴェニスビエンナーレ」ジャルディーニ公園日本館(ヴェニス、1988)。主な出版物に2014年『戸谷成雄 彫刻と言葉 1974-2013』(ヴァンジ彫刻庭園美術館)、2017年『戸谷成雄─現れる彫刻』(武蔵野美術大学 美術館・図書館)など。

Tomoko YONEDA | ShugoArts
米田知子
Tomoko YONEDA

1965年 兵庫県生まれ、ロンドン在住。20世紀のイデオロギーをテーマに、徹底した対象へのリサーチを重ねる米田知子はこれまでに戦争や震災の傷跡が残る日本国内以外にもヨーロッパ、東欧、アジアなど幅広い地域において記憶が強く残る場所に訪れて制作を続ける。写真を通して土地やものに宿る歴史的真実に迫り、詩的な感性をたたえた情景の背後に幾層にも重なる記憶を呼び起こす。

 

主な展覧会に「氷晶」シュウゴアーツ(東京、2024)、「残響―打ち寄せる波」シュウゴアーツ(東京、2022)、「Tomoko Yoneda」マフレ財団(マドリッド、2021)、「アルベール・カミュとの対話」シュウゴアーツ(東京、2019)、第12回上海ビエンナーレ(上海、2018-19)、「アルベール・カミュとの対話」パリ日本文化会館(パリ、2018)、「ふぞろいなハーモニー」広島市現代美術館(広島、2015)/ Kuandu Museum of Fine Arts(台北、2016)、光州ビエンナーレ(光州、2014)、あいちトリエンナーレ(愛知、2013)、「暗なきところで逢えれば」姫路市立美術館(兵庫、2014)/ 東京都写真美術館(東京、2013)、「キエフビエンナーレ」(キエフ、2012);「Japanese House」シュウゴアーツ(東京、2011)、「終わりは始まり」原美術館(東京、2008)、第52回ヴェネチア・ビエンナーレ(ヴェネツィア、2007)、「震災から10年」芦屋市立美術館博物館(兵庫、2005)、「記憶と不確実さの彼方」資生堂ギャラリー(東京、2003)など。