ShugoArts

小野祐次

Luminescence

2021.4.24 Sat - 6.5 Sat
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小野祐次, Luminescence 20, 2005
gelatin silver print, image: 116.4×89.1cm, ed.3

 

展覧会について

シュウゴアーツでは2021年4月24日(土)から6月5日(土)の会期で小野祐次の個展『Luminescence』(ルミネソンス)を開催いたします。シュウゴアーツでの個展は2018年12月以来約3年ぶり2回目となります。

80年代よりパリを拠点に活動を続ける小野は、長い海外生活の中、様々な美術館や建造物を幾度となく訪れては体感的に幅広い美術史の様式や歴史的背景の該博な知識を構築してきました。それら古今東西の芸術と写真を照らし合わせ、光で描かれた二次元の像である写真でしか成し得ない表現とは何か、という命題のもとに制作を続けます。前回の個展で発表した「タブロー」シリーズは、16世紀から印象派までの有名無名の絵画を自然光の元もとで作品の反射光を生かして撮影することで、主題、色彩、構成などの要素を後退させる一方、絵画そのものを光へ還元するという逆説的な考えによって導き出されました。

本展の「ルミネソンス」のシリーズでは、ヴェルサイユ宮殿やシャンティー城、またパリの礼拝堂などに吊り下がるシャンデリアを対象に、自然光ではなく人工的な光を用いて撮影します。薄暗い時間帯に光源からの光を受け、闇のなかで燦然と発光するこれらクリスタルの塊に対して、大判カメラを持った小野は光の採集者となり、人間の視覚的なピントでは捉えらない三次元的な光の細部までをフィルムに焼き付けます。パリのアトリエで自ら手焼きした大判のプリントは、きめ細かい粒子による滑らかな地肌の上に豊かな陰影のトーンを現し、光の現象そのものが写真の役割を果たしていることを証明すると同時に作品の成立要件であるという小野の写真哲学を見事に反映しています。

 

大判カメラを使用した撮影の様子

 

今展においては2006年パリ市立写真美術館での個展以来となる、「ルミネソンス」シリーズだけで構成された展示を行います。モチーフとなったシャンデリアは時に歴史的な瞬間を照らした光であり、また時に祈りを捧げる民衆を庇護する光でもありました。光のもとでは全ては対等な存在たり得るという信念のもとに写真の本質に迫る作品群をぜひお見逃しないようご高覧ください。

2021年3月 シュウゴアーツ

 


 

アーティストについて

小野祐次は1963年福岡県生まれ。パリ在住。1986年に大阪芸術大学芸術学部写真学科を卒業後渡仏、今日までパリを拠点にする。美術館に注ぎ込む自然光や微かな明るさの元で西洋絵画を写し出し、絵画と写真の関係性を再提起する「タブロー」シリーズ、人工光を受けて放出するシャンデリアを媒体に光の集合体を写し取る「ルミネソンス」シリーズを核として、写真というメディアの根幹を成す「光」の表現を探求し続けている。

主な個展に「Vice Versa – Les Tableaux 逆も真なり – 絵画頌」シュウゴアーツ (2018)、パリ市立写真美術館(2006)、グループ展に「光と影展」東京都写真美術館(2006)など。作品はパリ国立図書館、カルナヴァレ美術館、ヒューストン現代美術館、パリ市立ヨーロッパ写真美術館、フランソワ・ピノー現代美術コレクション、アライア・コレクション、上海美術館、東京都写真美術館に所蔵されている。

小野祐次 各シリーズのステイトメントをシュウゴアーツのウェブサイトにてご覧いただけます。

◎Luminescence ルミネソンス
◎Tableaux タブロー

 


 

展覧会概要

小野祐次   Luminescence
会期:2021年4月24日(土) – 6月5日(土)
会場:シュウゴアーツ 106-0032 東京都港区六本木6丁目5番24号 complex665 2F
火〜土曜 正午 – 午後6時(日月祝休廊)
*オープニングレセプションは開催いたしません。新型コロナウィルス対策のため開廊時間を短縮しておりますのでお出かけの際にはご注意ください。

 

小野祐次, Luminescence 12, 2002
gelatin silver print, image: 116.4×89.1cm, ed.3