ShugoArts

他者としての外的な現実世界そのものと、それを知覚、経験することで生まれる認識や想像などの内的な世界との関係を表現したいと思っています。

一見、世界は秩序やシステムに把捉されているようであっても、その内部にはそれを破壊し得る無秩序や混沌が内包されています。
また逆に、無秩序や混沌に覆われているような状況であっても、そこには秩序や調和を構築し得る力が内包されています。

そのような世界に接した時、現実に現れた表層そのものを見つめる視線と、その表層を突き破り裏側を覗こうとする視線、その両方が必要です。現実に現れた表層とは、個人の認識を超えた現実として現れ、自身に変化を強制する者として必然的に存在します。また、表層の裏側とは、その現実から導きだされた個人的な認識や想像、時には普遍性として感知されます。
しかし、表層のみへの視線は、具体性への注視という性質から、その世界を基礎付けている前提や全体を俯瞰しようとする想像性を失い、また裏側のみへの視線は、その抽象的性質から、そこから見出されたものが現実へ回帰する手だてを失います。

私は、それら二つの視線を連続して繋げることではじめて、外的世界にのみ支配されることなく、また内的世界にのみ埋没することのない、現実的でありかつ創造的な表現が可能なのではないだろうかと考えています。

池田光弘