ShugoArts

イルバ・オーグランド
道しるべの女-眠りにつく

2008年6月28日(土)− 7月26日(土)


イルバ・オーグランド Ylva OGLAND
Traveling Oracle

シュウゴアーツでは、スウェーデン生まれ、ニューヨークで昨年注目の
デビューを飾ったイルバ・オーグランドの日本における初の個展を開催します。
これまでオーグランドは、自分自身と家族をめぐる事柄を作品化してきました。それらは、ごく私的な関心から生まれたものでありながら、健全な良識とタブー、正統な美術史と今日的なテーマの構図、装飾的な表現と際どいモチーフなど、複数の要素が共存しています。
聖母マリアのイコンに由来するタイトルをもつ本展では、300余年にわたり母から娘へ受け継がれてきた先祖伝来の鏡をモチーフにしたペインティングの連作と父親の死に立ち会ったことから生まれたインスタレーションを発表します。
本作において、オーグランドはスネフリード[Snöfrid](スウェーデン語で穏やかな雪という意味)という鏡の中の分身、双子の存在を明らかにし、シュウゴアーツからの質問に対して、次のような回答を送ってきました。

シュウゴアーツ(SA) これまでのあなたの作品のことと、今回の新作について教えてください。

スネフリード(S) 私の名前はスネフリードです。イルバ・オーグランドからあなたの質問に回答するように頼まれました。私はイルバの双子の姉妹で、鏡の世界に住んでいます。イルバと同じ経験をしていますが、異なる視点、つまり空想の世界の観点による経験ですし、私は絵を描かないので自由に何でも言えるのです。イルバと私はフィクションと現実が一つになる場所、私たち、想像力、歴史、芸術史に関連した状況を作り出す場所で落ち合います。

SA あなたの作品のモチーフには、あなた自身と家族にかかわるものが多くみられます。

S 小さな世界を通じて大きな世界とかかわろうと、あるいは映し出そうとしてみてください。また、その向こう側にある空想の世界も。イングマール・ベルイマンの映画『ファニーとアレクサンドル』に登場するオスカル・エクダールはこのように語っています。
「・・・私の唯一の才能と言うべきものは、この厚い壁に囲まれた劇場の中にある小さな世界を愛する心、そしてこの小さな世界で働いている人々を愛しく思う心だ。外には大きな世界があるが、この小さな世界でもそれをうまく映し出すことがたまにある。それによって私たちは大きな世界を深く理解できるんだ・・・」

SA あなたはプライヴェートな事柄を、ただ作品に置き換えているわけではありませんね。日ごろどのようにモチーフを選び、どのように作品化することを考えていますか。

S 経験というものは、それがきわめて私的で主観的な経験であっても、作品を見る人それぞれの経験を反映しうるような場としての役割を果たします。それがこれから起こることであろうと、起こったことであろうと、いま起きていることであろうと。現実世界と芸術作品との関係性、それらが何であるのか、それらが何を表しているのか、もし表しているのだとすれば。

SA 今度の新作展には「オラクル(お告げ)」という鏡の連作をはじめ、宗教的なモチーフが登場します。テーマについて教えてください。

S 道しるべの女 – 眠りにつく
過去がいつも目の前にある場所、
未来がいつも目の前にある場所、
現在がいつも目の前にある場所。
空想が現実と同じぐらいリアルな場所、
現実が空想と同じぐらい虚構である場所。

道しるべの女 ― 眠りにつく道しるべの女 ― 眠りにつく道しるべの女 ― 眠りにつく道しるべの女 ― 眠りにつく

イルバ・オーグランドは1974年 スウェーデン(ウメア)生まれ。ストックホルムの王立芸術大学ファインアート修士課程修了。現在はニューヨークを拠点に制作・活動。パブリックコレクションにストックホルム近代美術館、直島福武美術館財団。日本では2006年のシュウゴアーツでのグループ展「4人展」以来の発表、今回が初めての個展となります。
artist page >>

She who shows the Way, 1.02 OunceShe who shows the Way, 1.44 OunceTONDO BOX for N°34Falling Asleep, Madonna with Child and Kannon with Lotus